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Feb 5th 2019

モバイルアドフラウド対策を選ぶ際の、 確認すべき5つの質問

2連載ブログ・シリーズの前半では、Vungleがモバイルアドフラウドに対する現在の取り組みをご紹介しました。モバイルアドフラウドがより高度になるにつれ、その解決策を理解することはより複雑になってきます。

不正行為者がSDKを悪用しないようにする責任は私たちにあると考える一方、他の企業 (モバイルマーケター、モバイルアトリビューションパートナー、サードパーティの不正分析ソリューションなど) もモバイル広告の不正行為への対抗手段を検討しています。Vungleネットワークでの安全をサポートするため、不正検出ツールを社内で構築したりサードパーティの不正対策を検討する際に確認する質問リストは下記の通りです。

データはどのレベルで評価されていますか?

広告不正ソリューションは、さまざまなレベル(ネットワークレベル、パブリッシャーレベル、クリエイティブレベル、インストールレベル、デバイスレベル等)で疑わしいイベントを集約します。さまざま不正の種類が存在し、それが着目しているどのデータレベルに関連しているかを理解することが重要です。

ブラックハットのパブリッシャーは最も典型的な広告不正の加害者であることから、パブリッシャーレベルでのデータ調査が最も効果的です。しかし、ネットワークまたはクリエイティブレベルでのパターンによっては、不正と見なされることがあります。例えば、ダッシュボードの間違ったエンゲージメントポイント(ネットワークレベル)でクリックが発生するように設定されているか。クリエイティブがクリックベイトやクリックスパム(クリエイティブレベル)のように見えるか、などがあります。

デバイスとインストールレベルのみに焦点を当てるソリューションも一部あります。不正にフラグを付ける方法としては効果的ですが、より大きなコンテキスト内でデータの統計的な重要性を把握する必要があります。例えば、クリックからインストールまでの時間 (CTIT) を見ると、ユーザーが最初の20秒以内にアプリをダウンロードしたか、最初の24時間を過ぎてダウンロードした場合に異常が発生している可能性があります。クリックした時点でアプリがインストールされていたにもかかわらず、ユーザーがそのアプリを一度も開いていなかった場合(短いCTIT)、あるいは広告からアプリをダウンロードしたが数日後までアプリを開いていなかった場合(長いCTIT)があります。誤検出につながり得るため、この種の分析には注意が必要です。

アドフラウドを事前に防ぐ方法は?

エコシステムにおける広告不正を効果的に削減する(実際に防止する)ためには、インセンティブを排除する、つまり不正行為者にお金が支払われないようにする必要があります。ここでは、開発者が使用できる一般的なツールについて説明します。

拒否されたインストールとアトリビューション

これは何か:アトリビューションプロバイダーが不正なインストールをリアルタイムで識別する機能です。不正が識別されると、プロバイダーはインストール通知がネットワークに送信されないようにします。

予防措置となるか:はい。不正なインストールがネットワークに到達するのを防ぐことで、不正行為者が報酬を得るのを防ぎ、インセンティブを排除します。

考慮すべきこと:この方法は、リアルタイムの判定が正確である場合にのみ成功します。「CVR>2%」 などの安易なしきい値に基づいてインストールが拒否されると、このツールはすぐに使用価値がなくなります。

アドフラウド検知レポート

これは何か:インストールまたはパブリッシャーのグループを不正であると特定するレポートです。前述の内容と同様、これらのレポートの粒度を考慮する必要があります。

予防措置となるか:正確に実行すれば、これらのレポートは予防的対策となります。レポートはパブリッシャーごとにネットワークに渡りレビューされ、悪意を持つ者を迅速に特定して阻止することができます。しかし、この抑止力を活かすには、このプロセスを圧倒的に素早く行う必要があります。そうしないと、不正行為者は発見されるずっと前に現金化してしまいます。

考慮すべきこと:インストールレベルのレポート作成を実行するのは非常に困難です。一部のインストールでは広告主として返金されるかもしれないが、一方で不正行為者を阻止することはできません。

疑わしいインストールのレポート

これは何か:アドフラウドかどうかを確定せずに、インストールまたはパブリッシャーを強調表示するツールまたはレポートです。

予防措置となるか:フラグづけられたイベントに最終判断をしないといけなくなることから、おそらく広告主にとって最も有用性の低い手段となるでしょう。正確さに信頼を担保できなければ、開発者は誤検出を出すことになります。これは、アドフラウドの疑いと実際の不正の判断を強いるため開発者とネットワークとの信頼に大きな負担がかかります。

考慮すべきこと:判断がつかないレポートを予防措置とするには、実用的である必要があります。よくある疑わしいインストールの種類を理解するために、ネットワークと緊密に連携することを検討してください。ネットワーク独自のアドフラウド検出ツールと頻繁に重複することが予想されます。

アドフラウド対策は動的なものか静的なものか?

不正行為者の手口はますます巧妙になっています。不正プログラムを一度にブロックする静的なしきい値は古い手段となり不正はいずれかの時点ですり抜けてくるでしょう。動的なしきい値を使用することで、不正行為者は移動するターゲットに直面することになり、攻撃が難しくなるため、新たな不正手段を防止できるようになります。

たとえば、CTITのしきい値として、最初の一時間以内に必要なインストール数の90%とした場合、不正行為者は見つかるのを避けるために85%未満に抑えることがあります。このメトリックがCTRの場合は、そのしきい値のすぐ下を這うことが新しい手法になります。静的しきい値は特に攻撃に影響されやすくなりますが、しきい値が動的であるほど (統計的偏差に依存しているほど) 、異常やアドフラウドの傾向をより正確に特定できます。

誤検出(偽陽性・偽陰性)の可能性は?

まず最初に、偽陽性と偽陰性の誤検出について定義します。

偽陰性:不正なインストールまたはアトリビューションは検出されず、キャンペーン分析に含まれます。

偽陽性:実際のインストールと正しい属性は不正であると誤って記述され、キャンペーン分析から除外されます。

どんなレポートにも必ず誤検出があります。UAの管理者は一般的に偽陰性をより懸念しています。偽陰性の誤検出をゼロにすることが大切と考え、存在するすべての不正なアトリビューションを捕らえることに翻弄する一方、過度の取り締まりによって偽陽性を見逃すリスクを冒しています。

偽陽性の誤検出もリスクをもたらす場合があります。特に、ネットワークへのアトリビューションやポストバックを防止している場合に注意が必要です。偽陽性の誤検出により、ネットワーク内のウォーターフォールポジションが事実上低下し、マーケティングパフォーマンス分析が正確に実行されません。実際には品質の高いパブリッシャーを事前にブラックリストに載せたり阻止したりすることは、マーケティングマネージャーとビジネスの信頼関係において災いとなる可能性があります。

偽陽性の誤検出を疑う場合、以下を確認してください:

  • 通常/予想KPIは何か。実際のしきい値からどのくらい離れているか。
  • 実際のインストール/アトリビューションが不正なしきい値にそれでも該当するインスタンスはあるか。

アドフラウド対策の方法論における透明性は?

ネットワークパートナーと問題を話し合うには、アドフラウドの検出方法を十分に理解しておくことがベストです。これにより、当社の推奨事項を実装し、広告パートナーと透明性をもって対話することができます。

どのようなアドフラウド対策を講じるにしても、その機能とマーケティングデータとの関係性を理解し、これらの質問に対応できれば十分です。そうすることによって初めて、目の前の数字を信頼することができ、正しいものと不正を分けられるようになるでしょう。

Alice Lee

Alice Lee

Sr. Marketing Manager

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