Sep 1st 2020
はじめに:iOS 14がパブリッシャーに与える影響について
Appleが公開した iOS 14及び来年はじめに予定しているプライバシーに関する変更は、アドテクノロジー業界に大きなインパクトをもたらします。4つの連載における最初の記事は、iOS 14が広告主に与える影響についてフォーカスしました。これからパブリッシャーが受ける影響と、Vungleがどのように対策を講じるかについてお話ししたいと思います。特にパブリッシャーがこの変化に対応するために必要なステップについて解説いたします。
SKAdNetworkがパブリッシャーに与える影響について
パブリッシャーが、広告のニーズを最大限に活かし収益を最大化するためには、SKAdNetworkを利用し広告主が広告を購入できるようにしておく必要があります。(SKAdNetwork:Appleが2021年初旬から利用するといわれている主要なアトリビューション)パブリッシャーが行うべき2つのステップは以下の通り:
- ネットワークにあるSDK更新
- アプリのinfo.plist更新
各ネットワークのSDKは、新しいiOSのインストールを正確に行うために、署名をAppleに提供できなくてはなりません。次にパブリッシャーはアプリの提出前にinfo.plist 内の全てのSKAdNetwork IDを更新する必要があります。この2つのステップにより、SKAdNetworkへの移行が確実に実行されます。
プライバシーに関する変更が実施された時点で広告主はすぐにSKAdNetworkに移行しないかもしれません。しかし、当社としてはパブリッシャーは移行を決めた広告主に対し広告枠を提供する準備をしておくべきという見解です。広告主が多いほどパブリッシャーの利益が増えるからです。
Vungleの iOS 14対応状況
iOS 14向けにリリースしたVungleのSDK 6.8は、SKAdNetworkへのサポート、iOS 14との互換性及び持続的な利用のための改善が含まれています。加えてこれまでのSDKバージョンについても、iOS 14に対してテストした結果、大きな問題が確認されることなく安定して動作することが証明されています。しかし、最高のパフォーマンスとエンドユーザーエクスペリエンスを得るために、Vungle SDK 6.8へのアップデートを推奨いたします。
広告主がVungleのパブリッシャー広告枠でSKAdNetworkを使用するためには、次の3ステップをパブリッシャーが完了している必要があります:
ステップ 1: SDK 6.8
Vungle SDK 6.8 for iOS 14の統合
ステップ 2: info.plistのアップデート
全てのSKAdNetwork IDを組み込むため、info.plist を必ず更新してください。当社のSKAdNetwork IDはヘルプセンターに掲載しており、今後も継続的に更新いたします。info.plist の設定に関しては、Appleのドキュメントをご参照ください。
ステップ 3: AppTrackingTransparency Framework
iOS 14は、追加のプライバシーコントロールを2021年はじめに搭載する予定です。これに伴い、アプリはAppTrackingTransparency フレームワークを介してIDFAにアクセスする許可をユーザーから得なくてはなりません。このフレームワークを実装し、ユーザーに広告目的でトラッキングする許可を求めてください。
NSUserTrackingUsageDescriptionにはトラッキングの目的を説明するカスタムメッセージ、(例「可能な限り最高の広告体験を保証するため」等)を必ず含めていただけますようお願いします。
これらの3つの簡単なステップを完了すると、アプリは全ての広告ニーズに対応でき、収益を最大化できるようになります。Vungleはすべてのアプリ開発者にサービスを提供し、質の高い広告体験をユーザーに提供することをお約束いたします。